渥美半島の先端にある愛知県栽培漁業センターを視察してきました。こちらの栽培漁業センターにおける一例としてアワビの卵から放流にいたるまでのセンターの役割を見学してきました。栽培漁業を実際に行うには、まず魚や貝の種類選定を慎重に検討する必要があります。また海で魚などが大きくなれるような漁礁設置や干潟・浅場造成などの場づくり・魚が獲れるような漁場環境整備・魚を取りすぎないための資源管理も合わせて行うことで栽培漁業の効果が発揮できるそうです。
ところで栽培漁業とは聞きなれない言葉ですが、栽培漁業とは卵から稚魚(ちぎょ)になるまでの一番弱い期間を人間が手をかして守り育て、無事に外敵(がいてき)から身を守ることができるようになったら、その魚介類(ぎょかいるい)が成長するのに適した海に放流(ほうりゅう)し、自然の海で成長したものを漁獲(ぎょかく)することです。
養殖漁業は、出荷(しゅっか)サイズになるまでを水槽(すいそう)やいけすで育てます。即(すなわ)ち、魚の子供の頃から大人になるまで、人の管理下で育てられています。 一番大きな違いは、栽培漁業では魚を海に放流しますが、養殖漁業は魚を水槽などで育て、放流はしないというところです。